Fate/Grand Orderシナリオ一覧
本項では、『Fate/Grand Order』でのメインシナリオでの説明を取り扱う。話数リストは『全話一覧 (Grand Order)』を参照。
期間限定開催されるイベントは『Fate/Grand Orderイベント一覧 (2015)』、『Fate/Grand Orderイベント一覧 (2016)』、『Fate/Grand Orderイベント一覧 (2017)』、『Fate/Grand Orderイベント一覧 (2018)』へ。
概要
第1部 Observer on Timeless Temple
魔術王によって引き起こされた人理焼却を解決するべく、主人公達が七つの特異点を巡る物語。
シナリオライターは東出氏と桜井氏が各章を交互に担当しているが、奈須きのこによると人類史を遡るシナリオを手がける以上、自分一人では厳しいと判断しており、東出氏と桜井氏に協力を仰いだ。
奈須氏は序章や各章の冒頭と終わり、キャラクターの口調監修、ボスを倒した後のまとめ等、「章内の物語」の外側にある基盤部分「FGOとしての物語」を担当している[出 1]が、第六特異点からメインを担当している。
「ゲームの人気が振るわなくても決めていた結末まではやりきろう」という目標を定めており、ラスボスの関連は特異点Fを制作している段階でやりきってしまおうという考えもあった。
- 特異点F「炎上汚染都市 冬木」
- 副題:序章
人理定礎値:C
年代:AD.2004
シナリオ担当:奈須きのこ
- 西暦2004年の日本の地方都市、冬木市を舞台にしたシナリオ。
- 比喩ではなく町の全てが燃え盛っている光景は並行世界の十年前の大火の比ではなく、未確認座標としか表記されないそれは元の場所の名前すら判別が不可能なほどの有様。元々は『stay night』同様に大聖杯を巡っての聖杯戦争が繰り広げられていたようだが……。
- 現在ではもはや人間の気配は無く、正体不明の魔物と聖杯戦争の参加者だった七騎のサーヴァントが残るのみとなっている。
- カルデアを襲う異常事態の最中この特異点に飛ばされてしまった主人公達は、なし崩しにこの炎上都市の探索を開始する。
- 戦場となる市内各所は、大橋、教会、港など、以前からのFateユーザーには見慣れた場所が揃う。「TYPE-MOONエース Fate/Grand Order」によると、マップには明らかに「とある宝具」をぶっ放した跡が一直線に延びている。さらにこの特異点のステージBGMは『stay night』の初期タイトル及び劇中曲「Into The Night」のアレンジとなっている。
- 最初の特異点を『stay night』の舞台となった冬木市に設定したうえで完全に廃墟になっているのは、『stay night』からのユーザーに対する「貴方たちが愛してくれたFateであるが、今までのFateではない」という決意表明も兼ねているため。
- この時点ですでに第1部の結末はあらかじめ決まっており、この特異点はそこから逆算で少しずつ真相の痕跡を散りばめた形となっている。
- 第一特異点「邪竜百年戦争 オルレアン」
- 副題:救国の聖処女
人理定礎値:C+
年代:AD.1431
シナリオ担当:東出祐一郎
監修・加筆:奈須きのこ
- ジャンヌ・ダルクが火刑に処されてから日がさほど立っていない、百年戦争末期である西暦1431年のフランスを舞台にしたシナリオ。
- 死んだはずの聖処女が復活し、竜の軍勢を率いて街々を滅ぼしているという事態を相手に、カルデアはグランドオーダーの初陣に挑む。
- なお、この特異点におけるマリー、サンソン、アマデウスのやりとりはほぼ奈須きのこが執筆している[出 1]。
- 第二特異点「永続狂気帝国 セプテム」
- 副題:薔薇の皇帝
人理定礎値:B+
年代:AD.0060
シナリオ担当:桜井光
監修・加筆:奈須きのこ
- 第五代皇帝ネロ・クラウディウスによって統治されていた西暦60年の古代ローマを舞台にしたシナリオ。
- 複数の歴代皇帝が集まり正当なローマ帝国を名乗る「連合ローマ帝国」が突如出現し、本来のローマ帝国との戦争の真っ最中。
- 件の連合がこの特異点の異常と見たカルデア一行は、ネロ帝の誘いを受け彼女の陣営に加わることを選択する。
- なおマップのBGMは長らく一章と共通のものであったが、2016年11月9日のメンテナンス以降、専用のBGMが使用されるようになった。
- 第三特異点「封鎖終局四海 オケアノス」
- 副題:嵐の航海者
人理定礎値:A
年代:AD.1573
シナリオ担当:東出祐一郎
監修・加筆:奈須きのこ
- 2015年11月5日のアップデートにより追加。幾多の海賊が財宝を求めた時代、西暦1573年の大海原を舞台にしたシナリオ。
- 人理焼却により海を四方に閉ざされ、更に様々な時代、地域の海が封じ込まれているため、正確な地理情報が不明となる。
- 人類で初めて、世界一周を生きて成し遂げた偉大な海賊船長フランシス・ドレイクと出会った主人公達は、彼女の協力を得て広大な大海原への航海に乗り出す。
- なお基本シナリオは東出祐一郎担当だが、シナリオ中のフランシス・ドレイクの台詞は全面的に奈須きのこが担当している。黒髭はほぼ全部通ったとのこと[出 2]。
- 第四特異点「
死界魔霧都市 ロンドン」 - 副題:ロンディニウムの騎士
人理定礎値:A-
年代:AD.1888
シナリオ担当:桜井光
監修・加筆:奈須きのこ
- 2015年12月28日のアップデートにより追加。大英帝国が産業革命を迎え人類が著しい発展を遂げた時代の核となる、西暦1888年のロンドンを舞台にしたシナリオ。
- 世紀末の都市は全く視界が効かない程の濃霧に覆われており、人体に有害な程の濃度の魔力を含んだソレの中ではホムンクルスや機械人形が動き回っている。
- 円卓の騎士モードレッドに窮地を救われた主人公達は、この特異点の調査をしているという彼女に協力することになる。
- 魔の霧の背後にうごめく三人の魔術師。そしてその背後に立つ一連の事態の黒幕とは。霧に包まれた都市でカルデアは、最大の敵と対峙する。
- シナリオ中のアンデルセンの台詞は全面的に奈須きのこが執筆している。
- なお、第六特異点につながる伏線が張られていたことが後にとある人物により語られた。
- 第五特異点「北米神話大戦 イ・プルーリバス・ウナム」
- 副題:鋼鉄の白衣
人理定礎値:A+
年代:AD.1783
シナリオ担当:東出祐一郎
監修・加筆:奈須きのこ
- 2016年3月30日のアップデートにより追加。独立戦争の最中にある西暦1783年の北アメリカを舞台にしたシナリオ。「イ・プルーリバス・ウナム」とはラテン語で「多からなる一」を意味する言葉であり、アメリカという国を指している。
- 本来ならばイギリス本国とその植民地の民がアメリカという領土をかけて戦っているはずなのだが、現在はケルト神話縁の戦士たちとそれに対抗するアメリカ全国のレジスタンスが東西に分かれて相争う戦場が展開されている。
- 負傷し担ぎ込まれたレジスタンスの野戦病院でナイチンゲールと出会った主人公は、彼女と共にアメリカ全土を巡る戦いの旅を始める。
- また、遠く違う世界のアメリカを舞台にした偽りの聖杯戦争を意識したような台詞や単語が見受けられる。
- 余談だが、実装翌日に各節のタイトルが変更されており、変更前は「傷ついたサーヴァント」「問題児のセイバー」「聖杯をかけた最終決戦」といったシンプルな題が付けられていたのだが、変更後は「ラーマは戦場へ行った」「スタア誕生」「シールダー、マスター、ソルジャー、ナース」(それぞれ前述のものと同じ節)など、ほとんどが洋画や小説のパロディになった。
- 竹箒日記によると、この章をリライトしたことで当初は200kbだったシナリオが300kbに増加したという[出 3]。
- 第六特異点「神聖円卓領域 キャメロット」
- 副題:輝けるアガートラム
人理定礎値:EX
年代:AD.1273
シナリオ担当:奈須きのこ、桜井光
- 2016年7月25日のアップデートにより追加。多くの人々の信仰が集う、西暦1273年の聖都エルサレムを基盤としたとしたシナリオ。
- 草木一つも生えない荒野。大地に穿たれたクレーター。その中で虐殺されていく無辜の民たち。それらを成していたのは、高潔と名高いアーサー王の円卓の騎士たちだった。
- 更にこの地に本来存在しないはずの広大な砂漠に足を踏み入れたカルデア一行は、銀の腕を持つ一人の青年騎士と出会う。
- 砂漠の王、山の民、そして円卓。世界のため、民のため、主君のため……この地に集った人々のそれぞれの決戦が始まる。
- この特異点が人理定礎値「EX」という異例中の異例なケースとして扱われているのは、それは「ある理由」ですでに人類史から切り離されており、もはや世界のどこでもない場所と化しているため。
- この章で奈須きのこがメインを担当することになったのは、「キャメロットが主題になる」ことに伴い「円卓の騎士の説明をするため」である。それも関連してか、ドラマCD版「Garden of Avalon」の劇伴BGMが導入されている[出 4]。
- 実は奈須きのこはこれまでずっと円卓関連の話の描写をあえて避けており、本人もこれを「もしかしたら一生書かないかもしれなかった」と語っていた。そして当初も全く別物のシナリオを書いていたのだが、坂本真綾氏のライブで楽曲『レプリカ』を聴いたのが切っ掛けとなり全編を書き直し、現行の形になったとのことである。ちなみに、最終節のタイトルも「レプリカ」となっている。
- 事前予告では「過去最大規模のメインクエスト」と銘打たれており、竹箒日記でも「五章が300kbなら六章は550kb」と説明している。奈須は自分一人では無理があると判断したのか、エジプト関係と「蒼銀のフラグメンツ」で登場したアーラシュ、静謐のハサンに関連する部分は桜井氏との合作として協力体制を取った。
- この章から、ボスエネミーに付与され解除不可能となる特殊な状態変化が導入されている。これが一因となりプレイ難易度が急激に跳ね上がっているが、これは危機的状況をプレイヤーに体感させるための意図的なストーリー演出であることが語られている。
- 当初のタイトルは「第六特異点 神聖円卓領域 エルサレム」だったが、4月27日のアップデートにより変更された。変更当初は宗教関係の問題が原因かと噂されたが、第六特異点実装後しばらくして実はストーリーに即しての変更だったことが発覚。この特異点の名称変更に至る第六特異点の前日譚が竹箒日記上に掲載されている[出 5]。
- 第七特異点「絶対魔獣戦線 バビロニア」
- 副題:天の鎖
人理定礎値:A++
年代:BC.2655
シナリオ担当:奈須きのこ
- 2016年12月7日のアップデートより追加。神代の真っ只中である紀元前2655年のウルクを舞台としたシナリオ。
- 最後の特異点に降り立ったカルデアが目にしたのは、地平を埋め尽くす程の魔獣の群れだった。襲い来る魔獣の群れに対し、団結して立ち向かうウルクの民たち。
- かつて同様窮地を救ってくれたマーリンに連れられた一行は、ウルクの民たちを指揮するギルガメッシュ王と邂逅する。
- 暗躍するエルキドゥに瓜二つのキングゥとは何なのか。世界を手中に収めんとするという「三女神同盟」の真の目的とは。
- 混沌を極めるメソポタミアの地で最大の悪が目を覚ます時、カルデア一行は最古の神話に世界の命運を賭けた戦いを挑む。
- シナリオのボリュームに関しては第六特異点ほど長くないと竹箒日記で発言していたが、筆が乗った事で第三、四特異点程度の長さだった筈のシナリオが膨大に膨れ上がり、結局その文量は第六特異点の1.5倍に至った。
- というのも、第七特異点に出てくるあるキャラは企画当初から「怪獣もの」を想定したが、奈須きのこが第七特異点を執筆する時期に重なり公開された「シン・ゴジラ」の影響を受けたことで、件のキャラ登場からのテキスト量を200kb増やし、そのために必要なウルクでの生活を描写するために100kb増やし、最初は合計で300kbを目指そうとしたが、結局ボリュームが増えてあのようになったとのこと。
- またこの章以降、これまでイベント関連のみに存在していたバトルなしのステージがメインストーリーにも導入された。また独自の特色として、一部の選択肢では選んだ結果により、ボスの強さや出現するエネミーが変化するギミックも存在する。
- 終局特異点「冠位時間神殿 ソロモン」
- 副題:極天の流星雨
人理定礎値:--
年代:AD.2016
シナリオ担当:奈須きのこ、東出祐一郎、桜井光
- 2016年12月22日のアップデートより追加。人類史には存在しない特異点にして魔術王ソロモンが潜んでいる「冠位時間神殿」での決戦が行われるメインシナリオイベント。
- 七つの特異点を修復したカルデアだったが、人理焼却が完了する2017年は刻一刻と迫っていた。七つの聖杯を回収したカルデアは黒幕の座する空間に引き寄せられ始め、人理を賭けた戦いは最終局面へと雪崩れ込む。
- 解禁当日から2016年12月31日までを期限として、第七特異点をクリアを参加条件とするマスター全員参加のレイドイベントが展開されていた(当然ながら現在は終了)。この期間設定は2017年の人理焼却完了を阻止できるかというストーリーの展開に沿ったものとなっている。
- メインストーリー部分であるメインクエストを進行することで、イベント部分である魔神柱と戦う“制圧戦”に移行、マップの各所に登場する魔神柱と戦闘を繰り返し倒していき、全ての魔神柱を完全に制圧するというイベント内容だった。
- 制圧戦で戦闘する魔神柱はそれぞれ相互に他の魔神柱を支援し、支援効果はかなり強力なものとなっているだけでなく、各所の魔神柱は全マスター達の合計討伐数が規定回数に達するまで完全に斃れない。
- すべてのマスターと協力して一定数を倒すことで“最終戦”となり、それをクリアすることで制圧完了となり、制圧された魔神柱は他への支援を行わなくなる。
- これを繰り返して全ての魔神柱を駆逐することで、メインストーリー最後の戦いを迎えられるという流れだった。
- このイベントにはこれまでの戦いを潜り抜けてきた、特に実装からそれほど間が空いていない第七特異点を短期で突破したマスター達に対する郷褒美としての側面もあったようだが、報酬を大判振る舞いした結果、予定より早すぎる2016年12月25日にイベントは終了した。この過程に奈須きのこは「人類悪ってこういうことよ」とコメントを寄せている。
- なお、イベント終了後に最終章に到達したプレイヤーには“制圧戦”及び魔神柱の支援効果が発生せず、“最終戦”のみを行いストーリーを進める形となる。
- この章に限りサーヴァントとの絆レベルが5以上の場合、レベルの高さに応じて当該サーヴァントの攻撃力が上昇する。絆レベルの上昇がメインクエストの進行とリンクしている「マシュ・キリエライト」については、常時絆レベル10に相当するボーナスを得られる。
- 竹箒日記によると、それぞれの座の英霊集結シーンに関して、二章と四章は桜井氏、三章と五章は東出氏が担当しているが、本来二章合わせて20kbにするように指示したところ、筆が乗って一章につき20kbとなり、合計80kbとなってしまった。
- これには奈須きのこも両者を叱ったのだが、当人も終章は40kbで終わるはずがその3倍にあたる120kbで提出した事を逆に反論されたというやり取りがあったそうな[出 6]。
- ちなみに東出氏はうっかりして五章のテキスト配分が前半と後半がかなり偏ってしまった[出 7]。
第1.5部 Epic of Remnant
人理修復を果たした後の、大いなる戦いの前のその予兆とも言える4篇の断章。
新たに発見された4つの亜種特異点で語られる、第二部に繋がる『残骸の叙事詩』。
それぞれが一つの章に相当する大きな外伝の四部で構成されており、その四章それぞれにテーマソングが用意されている。
参加条件はすべてが終章のクリア。必ず亜種特異点Ⅰからというわけではなく、順番は好きに選ぶことができる。[注 1]
また難易度も概ね一律とされており、後に公開された章では少なからず新たなギミックが登場するが、必ずしも前の章より高難易度とは限らない…とされていた。
コンセプトは一部でも、そして二部でも見られないであろう『とびきりピーキーなFGO』。
第一部における奈須きのこの監修は『人理焼却』を主軸に全体を監修させているが、今回はそれぞれの作家の特色を生かしてもらうために監修は設定・キャラチェック程度にとどめている。
なお、この4章のシナリオ担当は非公開となっている。
また「第一部」では全サーヴァントの真名が最初から明かされていたが、亜種特異点Ⅰ以降の追加サーヴァントはストーリーを進行させることで真名が判明する者が多い。
真名判明前のサーヴァントは、霊基一覧画面や編成画面など各種画面において真名が隠された状態で表示されるほか、宝具名も同様に、真名が判明するまでは正式な名称が隠された状態となる。
また、亜種特異点の実装以降のボスエネミーには段階制のHPゲージを持つ個体が登場する。これは固定付与されたガッツと異なり、1段階のHPを削りきってもそのターン内ではターゲット推移が起こらないなどといった仕様の差異点がある。
- 亜種特異点Ⅰ「悪性隔絶魔境 新宿」
- 副題:新宿幻霊事件
人理定礎値:??
年代:AD.1999 - キーワード:「虚構からの企て」「幻霊」「犯罪紳士」「裏切り者(ダブル・クロス)」「正義の味方(じゃあくなるもの)」「幻影魔人同盟」「月下の慟哭」「墜ちる星」「魔弾」「変幻自在の無頼漢」「人形の女帝」
- テーマソング:Lose Your Way
- 歌:ROUND TABLE feat.Dan 作詞:宮川弾 作曲:北川勝利 編曲:acane madder、北川勝利
- 完全犯罪計画、起動
――幻霊よ、背徳の街で踊り狂え - 2017年2月24日のアップデートにより追加された、外界と隔絶した監獄の街区と化した1999年の新宿で展開される新たなシナリオ。
- 歪んだ歴史を修復しようとする時に発生した膨大な取りこぼし。そのうち排斥された狂気が作り上げた脚本・忘れ去られた世紀末の神話は、かつてない規模の殺人事件が繰り広げられる亜種特異点として完成する。
- 亜種特異点Ⅰのクエストでは、ストーリーのテーマとなる〔悪〕属性を持つサーヴァントに、クエストで得られる絆ポイントの獲得量がアップする効果が付与される。
- 亜種特異点Ⅱ「伝承地底世界 アガルタ」
- 副題:アガルタの女
人理定礎値:??
年代:AD.2000 - キーワード:「空想からの征服」「地下大空洞」「女戦士たちの雄叫び」「桃の芳香」「暴虐と狂乱の英雄」「煌々たる城塞」「幻想都市」「歪みなき願いの歪み」「無空の天」「黄金の密林」
- テーマソング:Indelible illusion
- 歌:Yuriko Kaida 作詞:Yamachang 作曲・編曲:高慶 CO-K 卓史
- 氾濫する幻想都市、悪辣なる理想郷
その地を支配するは、百花乱れる『女』たち―― - 2017年6月29日のアップデートにより追加された、2000年代の中央アジアの地下に広がる巨大空間で繰り広げられる2番目のシナリオ。
- 亜種特異点Ⅱのクエストでは、「女性」サーヴァント全員に加え、アストルフォ、エルキドゥ、シュヴァリエ・デオンに、クエストで得られる絆ポイントの獲得量がアップする効果が付与される。
- 亜種並行世界「屍山血河舞台 下総国」
- 副題:英霊剣豪七番勝負
人理定礎値:不定
年代:寛永十六年 - キーワードは「夢想からの復讐」「英霊剣豪七騎」「無と無限」「美しき獣は嗤う」「剣禅一如」「狂瀾怒濤」「一切鏖殺」「埋め込まれた宿業」「天眼の剣士」「五芒星」「インフェルノ」「プルガトリオ」「エンピレオ」
- テーマソング:一刀繚乱
- 歌:六花 作詞:毛蟹 作曲・編曲:西岡和哉
- 悪鬼羅刹の七騎が嘲笑う
――見よ、血染めの月が太陽を食い尽くす - 2017年10月14日のアップデートにより追加された、寛永十六年の下総国で繰り広げられる3番目のシナリオ。
- 本来は「亜種特異点Ⅲ」とされていたが、アバンタイトルを終えると「寛永十六年 亜種並行世界」に変化した。
- 亜種並行世界のクエストでは、セイバー、アーチャー、ランサークラスの全サーヴァントに、クエストで得られる自身の絆ポイントの獲得量がアップする効果が付与される。
- また、メインクエストのボスバトルの殆どが、バトル開始時に特殊な演出が入る。これについて、蒼喬氏が筆文字デザインを担当している。同時にサポート枠に編成制限が付いたものとなっているが、これと敵の特殊状態が原因となり、1.5部ステージの中では難易度が突出して高いものとなっている。
- 実はこの世界は特異点ではないため、抑止力の干渉がなされ千子村正が召喚された。
- 滅びずして消滅した剪定事象───ではなく、並行世界とも近いようで些か違う世界となっており、端的に表現するならば『異なる星の神が、その異なる目で観測した異世界───
特異点と似て非なる異界 』といったところ。
- 亜種特異点Ⅳ「禁忌降臨庭園 セイレム」
- 副題:異端なるセイレム
人理定礎値:??
年代:AD.1692 - キーワードは「迷信からの降臨」「魔女裁判」「逃れられぬ告発」「大いなる災厄」「最も異端なる魔女」「魔女狩り」「マサチューセッツ州セイレム」「西暦1692年」「七つの絞首刑」
- テーマソング:清廉なるHeretics
- 歌:毛蟹 feat. DracoVirgo 作詞・作曲・編曲:毛蟹
- 其は罪人なり 七つの縄の結び目なり
異端の地に贖罪を求むるは、悪魔の収穫なり - 2017年11月29日のアップデートにより追加された、アメリカ合衆国マサチューセッツ州セイレムで繰り広げられる4番目のシナリオ。
- 亜種特異点Ⅳのクエストでは、キャスタークラスの全サーヴァントに、クエストで得られる自身の絆ポイントの獲得量がアップする効果が付与される。
- ステージギミックとして、多くのステージで味方サーヴァント全員のステータスレベルが半減する(敵のパラメータもそれに合わせた調整がされている)。
- また、これまでのメインシナリオと異なり、イベントクエストの半数と同様にストーリークエストが時限式で開放される形式をとった。
- 加えてシナリオクリア後に一部フリークエストをクリアすることで、本編中では描かれなかった劇に関する番外編をプレイすることができる。
第2部 Cosmos in the Lostbelt
人理修復を果たした後の、大いなる戦い。
- 序/2017年
- 2017年12月26日のアップデートにより追加された、第2部のプロローグ。
- 特異点の消滅によって人類を脅かす危機は去り、カルデアも役目を終えるかのようにレイシフト技術は凍結、英霊召喚システムも停止によりサーヴァント達もダ・ヴィンチを除いて退去した。
- だが、特異点はおろか人理焼却をも凌ぐ未曾有の驚異が待ち受けていることも、カルデアに最大の危機が迫っていることを主人公たちは知らない。
- エピソード公開時の12月26日~30日までの間、公式サイトもストーリーに沿ってアクセス封鎖中のカルデアを模した赤い画面で閉鎖されていた[注 2]。
- 31日になると新規なデザインへと一新し、18時になったことで第3節以降のエピソードが解放された。
- Lostbelt No.1「永久凍土帝国 アナスタシア」
- 副題:獣国の皇女
異聞深度:D
年代:AD.1570
- 2018年4月4日のアップデートにより追加。
- Lostbelt No.2「無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング」
- 副題:消えぬ炎の快男児
異聞深度:B+
年代:BC.1000 - Lostbelt No.3「人智統合真国 SIN」
- 副題:紅の月下美人
異聞深度:E
年代:BC.0210 - Lostbelt No.4「創世滅亡輪廻 ■■・■■■■■■」
- 副題:黒き最後の神
異聞深度:A
年代:??.11900 - Lostbelt No.5「星間都市山脈 ■■■■■■」
- 副題:神を撃ち落とす日
異聞深度:A+
年代:BC.12000 - Lostbelt No.6「■■円卓領域 ■■■■■・■・■■」
- 副題:星の生まれる刻
異聞深度:EX
年代:AD.0500 - Lostbelt No.7:「■■樹海■■ ■■■・■■■■■」
- 副題:■■■■■■■■
異聞深度:A++
年代:BC.????
メモ
- 先述のとおり、第六特異点のタイトルがエルサレムからキャメロットに変更されたが、ファンの間では宗教的な問題が絡んでいると推察されていた。
- そもそもエルサレムとは、エルサレム神殿が置かれていた場所にして古代イスラエル・ユダ王国の首都であり、「聖杯」という概念を生み出したかの者が処刑された地でもあり、かの預言者が一夜のうちに昇天する旅を体験した場所とされ、すなわち三つの宗教にとっての共通の聖地となっている。
つまり、エルサレムは宗教的にも極めてデリケートな拠点であり、今もなおこれに関わる問題が起きているため、変更されるのは是非もないかもしれない。 - その後公開された第六特異点CMでは キリスト教圏である円卓の騎士たちに、イスラム教圏の暗殺教団、エジプト神話を信仰するファラオに、仏教徒の法師と、想像を遥かに超える宗教大戦の様相を見せている。さらに黒幕にはユダヤ教圏のソロモンが控えており、ファンの間では色々な意味で心配されていた。
- 竹箒日記によると、第六特異点の前日譚で獅子王率いる円卓の騎士と偽の十字軍の戦いの際に遠征軍は壊滅し、占領した聖地が陥落して聖都が出来上がった際に特異点の在り方が変貌してしまったことが明らかになった。その為「改題そのものがストーリーに則した演出の一環だったのでは」と考察するファンも居る。
- そもそもエルサレムとは、エルサレム神殿が置かれていた場所にして古代イスラエル・ユダ王国の首都であり、「聖杯」という概念を生み出したかの者が処刑された地でもあり、かの預言者が一夜のうちに昇天する旅を体験した場所とされ、すなわち三つの宗教にとっての共通の聖地となっている。
- 『Grand Order』サービス開始前に作られていた第四特異点まではすべて「ソシャゲ用にチューニングされたシナリオ」となっており、定型的なソーシャルゲームとして形作るため「もとにあるシナリオ」の合間に戦闘を挿入する構成となっている。
- そのためか第一~第二特異点のシナリオ構成はまだまだ手探りの状態であり、第四特異点くらいまではリリースの段階でほぼ方針が固まっていたので、大きな回収までは出来なかった。
- 初期の構想では、リリース時に特異点Fから第四特異点までを一気に公開する予定だったが、開発を進めていくうちにそれが不可能だと分かり、リリース時には第二特異点までの公開にとどまった。
- 結果は『物語重視でもよい』という事になり、第五特異点以降はこれまで作りかけたシナリオをイチから書き直すという形で、執筆開始当初からは大幅に変化している。第五特異点はシナリオのリライト、第六特異点以降は全編の描き直しを行い、Fate/EXTELLAのマスターアップを終えた五月下旬から奈須きのこも監修だけでなくメインに参加した。
- 第五特異点以降は各勢力の進行状況を表示するなど、シナリオの進捗によってマップ上の外観が変化していくというギミックが導入された。これは第五特異点のシナリオを読んだアザナシ氏が「マップ上でどの勢力がどうなっているのかわからないと、シナリオがユーザーに伝わらない」という意見によって追加された仕様である[出 8]。
- 当初は『12月31日で終わってしまう今年(2015年)』を乗り越えるための物語だったが、諸処の事情によりサービス開始の時期が半年延びた事で不可能になり、奈須は一度はそのコンセプトを諦めようとしたが、武内氏の
- そのためか第一~第二特異点のシナリオ構成はまだまだ手探りの状態であり、第四特異点くらいまではリリースの段階でほぼ方針が固まっていたので、大きな回収までは出来なかった。
- 「最終章までの過程を半年延ばそう。そうして、もう一度その“未来を取り戻す”エンディングを目指そう」
「そのかわり、奈須は構想にあった第二部の作業も進めよう。二年と言わず三年続けるぐらいの気持ちでいよう」
といった鶴の一声で続行した。- なお、2016年7月に第1部を終わらせるという選択肢も残していたが、第五特異点での好評価や経験を受けて、第六・第七特異点の完成度を高める方針に決め、同時にそれでは時間が足りないと知り、2016年12月にフィナーレを迎えるようにスケジュール変更を決定した。
- 「最終章までの過程を半年延ばそう。そうして、もう一度その“未来を取り戻す”エンディングを目指そう」
- マシュ、ロマン、フォウくんそれぞれの正体は、第1部において3つ存在する大きなネタバレそのものとなっている。
- 『Grand Order』のADVパートはイベント絵を用意しないという前提を置いていたのだが、第六特異点のシナリオを読んだ武内氏は「ここからどうしても必要だ」という要望を出し、第六特異点から専用のイベント絵が導入されるようになった。
- 1.5部のサブタイトルは最初、「余りものブルース」だった[出 9]。
脚注
注釈
出典
- ↑ 1.0 1.1 『月刊コンプティーク』2015年12月号106ページ「東出祐一郎・桜井光 Fate/Grand Orderシナリオ対談」
- ↑ 東出祐一郎Twitter2015年11月5日5:20
- ↑ 竹箒日記2016/7/30
- ↑ 深澤秀行Twitter2016年7月29日19:47
- ↑ 竹箒日記 2016/7/31
- ↑ 竹箒日記2016/12/26
- ↑ 東出祐一郎Twitter2016年12月26日0:56
- ↑ 『Fate/Grand Order カルデアエース』008ページ「第1部完結記念 振り返り座談会 奈須きのこ・武内崇・島崎信長」
- ↑ 「Fate/Grand Order」がもたらす新しいスマホゲームの形――奈須きのこ×塩川洋介が語るFGOの軌跡と未来とは