マタ・ハリ
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アサシン | |
---|---|
真名 |
マタ・ハリ (マルガレータ・ヘールトロイダ・ツェレ) |
外国語表記 | Mata Hari |
性別 | 女性 |
身長 | 165cm |
体重 | 49kg |
好きな物 | 気高い人 |
苦手な物 | 権力を盾にする人 |
出典 | 史実 |
地域 | フランス~ドイツ |
属性 | 混沌・中庸 |
副属性 | 人 |
一人称 | 私 |
二人称 | あなた |
三人称 | 彼/彼女/あの方 |
声優 | 種田梨沙 |
デザイン | こやまひろかず |
設定作成 | 東出祐一郎 |
レア度 | ☆1 |
初登場作品 | Fate/Grand Order |
概要[編集 | ソースを編集]
- 略歴
- 『Fate/Grand Order』ではメインストーリーでは登場していないが、イベント『歌うカボチャ城の冒険~マッドパーティー2015~』において門番として主人公一行に立ちはだかる。
- 終局特異点『冠位時間神殿 ソロモン』では冠位時間神殿に召喚され、クレオパトラ、タマモキャットと共にⅩの座を統括する廃棄孔アンドロマリウスと交戦する他のサーヴァント達を鼓舞する。
- 亜種特異点Ⅳ『禁忌降臨庭園 セイレム』では主人公と共に劇団員としてセイレムに同行した。
- 人物
- 10代後半の女性を思わせる外観と顔立ちに扇情的な服装を纏った踊り子。
- 明るく朗らかな性格の持ち主で、母性的。マスター(主人公)に対しても好意的に接する。男性の扱いに慣れており、たとえタッチされても気にせず、どれほど老獪な存在であっても異性であれば「子供」として扱う。
- 人懐っこい言動とその美貌、相手の嗜好を瞬時に見抜く洞察力をもって相手に瞬く間に取り入り、魅了してしまう魔性の女性。情報収集はお手の物。
- 聖杯に掛ける願いは「愛する人と幸せな家庭を築くこと」とその経歴に反して非常に慎ましやかで少女的なもの。しかし自分の能力の低さから、実現が程遠いことも理解しているという。
- 能力
- アサシンだが、クラススキルの気配遮断を所持していない変わり種。というのも、気配を断つのではなく自身を敵対者だと感じさせない固有スキル「諜報」を有しているため。これにより、自分の存在を晒しながら敵の懐に入り込むという特殊なアサシンになっている。
- 魅了やそれに伴う情報収集に長ける反面、戦闘能力は低めで、本人も自分があまり強くないことを自覚しており、幕間の物語においてもそれを自嘲するかのような発言をした上で、主人公やマシュに救援を求めている。
- また、身体は毒がまわりにくい。縄抜けの要領で絞首刑をされても首を守る事ができる。
ステータス[編集 | ソースを編集]
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
アサシン | 主人公 (Grand Order) | E | E | E | E | D | A+ | - | 諜報:A++ フェロモン:B ダブルクロス:B バンセンヌに陽は落ちる:EX |
強化クエストクリアで「諜報」→「バンセンヌに陽は落ちる」に変化。 |
宝具[編集 | ソースを編集]
- 陽の眼を持つ女(マタ・ハリ)
- ランク:A
種別:対軍宝具
レンジ:1
最大捕捉:100人
由来:自身の芸名で、マレー語で「陽の目」を意味する。 - マタ・ハリという伝説を具現化させた、洗脳宝具。
- 妖艶な舞踊により、相手の思考回路を強制的に麻痺させる。一般人、マスターはもちろんのこと、精神耐性スキルのないサーヴァント、狂化していないサーヴァントも男女問わず該当する。
- 判定に失敗した者は、基本的にマタ・ハリの操り人形となり、朝日が昇るまでその効果は消えない。ただし、宝具を使用したという形跡は残らないため、同一人物にも繰り返し使用可能。
- また、一度でも判定に失敗した場合、次回以降の判定にハンデを負う。
- 洗脳と言っても意のままに操るのみならず「実際には一切飲酒していないのに酩酊したような精神状態にする」「自分が想像したような人格であると相手に思い込ませる」といった思考状態に指向性を持たせるようなことも可能である。コミカライズ版の亜種特異点Ⅳでは「何にでもなれる不定形の使い魔に自分を石だと思わせて動きを封じる」「自覚がないまま自分の名前を偽れないようにして魔術も使えなくする」などの凶悪な使い方も見せていた。
- 『Grand Order』では「敵全体に中確率[Lv]で魅了状態を付与(1ターン)&攻撃力を大ダウン(1ターン)<オーバーチャージで効果アップ>&防御力を大ダウン(1ターン)<オーバーチャージで効果アップ>」という効果のArts宝具。
真名: マタ・ハリ[編集 | ソースを編集]
- マルガレータ・ヘールトロイダ・ツェレ。第1次世界大戦時にスパイとして活躍し、女スパイの代名詞的存在となった女性。十九~二十世紀の人物。真名である「マタ・ハリ」は踊り子としての芸名である。
- 本業は扇情的な姿で踊るダンサーであり、位の高い男性とベッドを共にする高級娼婦でもあり、その魅力を利用して敵国の関係者や軍関係者を篭絡し、情報を引き出していたという。
- 1917年、彼女はフランスとドイツの二重スパイ容疑で逮捕され、有罪判決を受けて銃殺刑に処された。
- なぜ彼女はスパイとなったのか、それは、人生の始まりにおいてどうにもならないところで躓いていた。生まれこそ裕福だったが、父は経営していた会社を倒産させた挙句に浮気を繰り返し、母は心労で病んでマタ・ハリが十四歳の頃に死別。
- そうして一家が離散した後、彼女は後見人の下で幼稚園の教諭になるべく勉学を励んだが、学舎の学長が彼女に露骨な干渉を行ったため、後見人によって追放され、結婚生活すら夫の暴力と酒、浮気癖で失敗してしまう。
- そして彼女はパリでダンサー「マタ・ハリ」としてデビューした。青春時代の大半を、男たちの身勝手な欲望によって翻弄された彼女にとって、男たちを翻弄するスパイは恐ろしいほど性に合い、時には高価な財を貢がれた事も。
- だが、彼女が本当に求めたのは、「価値なき財」ではなく「愛した者と幸福な家庭を築く」ことだったが、結局のところ彼女は処刑される時までソレを手にすることはなかった。
- しかし処刑したフランス側も、ドイツ側もさして重要な情報をもたらすスパイだとは思わず、精々が密告屋程度の扱いだったではないか、とも言われている。
- いずれにせよ、フランスはこれ幸いとばかりに軍事面での失敗を全てマタ・ハリに押しつけた。彼らの拙い作戦により出た犠牲も、彼女がスパイとして情報を漏洩したため、と弾劾したのだ。
- 運命に翻弄された美貌の女は歴史に刻まれる存在となった。本来の名を忘れ去られ、ただ芸名だけが伝説となっている―――
登場作品と役柄[編集 | ソースを編集]
Fateシリーズ[編集 | ソースを編集]
- Fate/Grand Order
- 初期実装サーヴァントの一人。
- メインストーリーでは終局特異点で少しだけ登場。
- 後に亜種特異点Ⅳにて本格的に登場し、セイレムに同行して事件に関わった。
- Fate/Requiem
- 新宿在住のサーヴァント。
その他[編集 | ソースを編集]
人間関係[編集 | ソースを編集]
Fate/Grand Order[編集 | ソースを編集]
- 主人公 (Grand Order)
- 契約したマスター。
- 伝説の女スパイと語られる自分を、含むところなく信じてくれる彼(彼女)を気に入っている。
- ブーディカ
- 非業の死を遂げた者同士、割と仲がいい。
- 背中から抱きついたりと珍しく甘えた行動を取る事も多い模様。
- 清姫
- 2015年のハロウィンイベントで、彼女の目の前でストリップを始めた所、悲鳴を挙げながらはしたない不埒な女と言われた。
- エドワード・ティーチ
- 期間限定イベント『ハロウィン・カムバック』の礼装カードにて言及。
- 比較的温厚で寛容な彼女には珍しく、自身の酒場から出禁にしたとのこと。……女性にコナかけた程度では許されそうであるし、一体何をやらかしたのだろうか。
- モードレッド〔ライダー〕
- 2017年のバレンタインイベントでは、ポッキーゲームに関するいらん情報を彼女に吹き込んでいた。
- ポール・バニヤン
- イベント『マンガで分かる合衆国開拓史』では同じマスターを持つ人物同士。
- 当初は敵対するが、敗北後は彼女の巨体にまったく怯える事無く慰め、自分を生み出した存在に会いたいと願う彼女を送り出した。
- クレオパトラ、タマモキャット
- 終局特異点で共闘した仲間。「マスター(ご主人)を支える有能な美女」というカテゴリ仲間でもある。
- 秦良玉
- 2019年のバレンタインイベントでは、マスターにチョコを渡したい彼女に過激なアドバイスを贈っていた模様。
- 結局失敗したが、その際の奥手かつ結構下心が多い弁明にも若干呆れていた。
- シェヘラザード
- 期間限定イベント『徳川廻天迷宮 大奥』において、彼女ともども黒幕に利用されていた。
- 主人公たちに合流した後は特技を活かしてタッグを組んで行動していた。
- 玉藻の前
- 彼女の本性を見抜いているのか、若干警戒している模様。
- 殺生院キアラ〔アルターエゴ〕
- 期間限定イベント『徳川廻天迷宮 大奥』において、彼女の言動を聞いて玉藻の前同様警戒対象としている模様。
- 春日局
- 期間限定イベント『徳川廻天迷宮 大奥』において、シェヘラザードと協力して宝具を使い彼女を「大奥そのもの」へと変生させ、逆転への一手とした。
- ハサン・サッバーハ〔呪腕のハサン〕
- 『Fate/Grand Order Arcade』の第六特異点ではコンビを組んで村を守っていた。
- ヴリトラ
- 彼女の幕間の物語『邪竜さん、ストレス解消する』にて、開催されたダンスパーティーに招待していた。
- キザイア・メイスン
- コミカライズ版の亜種特異点Ⅳにて、宝具を使用したことが彼女を決定的に追い込む一手となった。
生前[編集 | ソースを編集]
- ルドルフ・ジョン・マクリード
- 夫。21歳という年の差があったうえに女癖も悪く恋愛結婚でもなかったため、子供こそもうけたものの結婚生活は決して良いものではなかった。
- 後に本編でマタ・ハリ自身の回想に登場しており、息子の死に動揺して暴力を振るい、息子の死がまるで彼女の責任であるかのように罵声を浴びせている。マタ・ハリは「殺したいほど憎んだ」としている一方で「愚かにも一度は愛した」とも語っており、少なくとも彼女自身にとってはまるで愛情のない結婚ではなかったようである。が、それが故に夫の振る舞いはより深く彼女を傷つけていた。
- ちなみにルドルフとの結婚生活中の彼女はまだスパイどころかダンサーとしても活動しておらず、一家離散後にどうにか生活を立ち行かせようと苦闘していた時期であり、結婚生活は苦しいながらも7年にわたった。
- 娘たち
- 夫との間に産まれた、一番大切な存在。マタ・ハリの死後、娘たちがどのような人生を送ったかは不明である。
- 後に夫と同じく回想にてわずかにその存在に言及しており、娘に対して「私の小さな太陽」と最大限の愛を注いでいたことが窺える。
- ヴィルヘルム・カナリス
- マタ・ハリと交際した人物の中で最も有名な人物。彼もドイツ海軍のスパイであった。第二次大戦ではドイツ国防軍情報部のトップだったが、ヒトラー暗殺計画に荷担した容疑で処刑された。
名台詞[編集 | ソースを編集]
マイルーム[編集 | ソースを編集]
- 「ご主人様! ……って、呼んで欲しい?」
- マイルーム会話2。 マスターに対して、茶目っ気たっぷりに訊ねる。もちろんそう呼ぶサーヴァントもいるが、彼女の場合なんか別の意味に聞こえる。
- 「甘やかしてあげるわ。うふっ」
- マイルーム会話3。 またダメマスター製造機か。
- 「権力を盾にする人間は嫌いよ。……色々あったもの。」
- マイルーム会話「嫌いなこと」。 まさしく権力に翻弄され、最終的には命まで奪われた彼女にすれば、嫌いなものが『権力を盾にする人間』というのは当然かもしれない。
- 「ダ・メ・よ」
「そうね、小指くらいならいいわよ」 - マイルーム会話絆「Lv1及びLv2」。この地点では一体何がダメで小指くらいが一体何を指すのかはハッキリしない。
- 「あら、驚いてどうしたの? 私が触るのはおかしい?」
- マイルーム会話絆「Lv3」急にここから好意的になる上に何がとは言わないが物理的に触れているご様子。
- 「そうそう。触り方、上手くなったじゃない」」
- マイルーム会話絆「Lv4」。主人公は彼女の何を触っているのだろう。
- 「うふっ。そうして結局、小指と小指が一番気持ちいいのよね」
- マイルーム会話絆「Lv5」。 指切りか、赤い糸的なものか。いずれにせよ彼女の経歴を考えるに、「結局」という部分に意味深なものを感じる。
- 「ええ、マスター。このマタ・ハリを信じてくれるあなたのために、全力を尽くします!」
- たとえ伝説の女スパイであっても信頼を向けてくれるマスターのためならば、と慣れない戦闘でもやる気を見せる。
- 「抱かれる度にきれいなものが増えていく。口づけする度に価値あるものが増えていく。
生きるために必要なのに、私にはこれっぽっちも必要ないものが、無限に増えていく。
そしてその度に、本当に必要なものが遠ざかっていくのです」 - 概念礼装「価値なき宝」の説明文。男の欲望に翻弄された彼女にとって本当に必要なものは、愛した者と幸福な家庭を築くことだった。しかし、スパイである彼女が得たのは、ソレとは真逆―――欲望の象徴ともいえる「高価な財」だった。
幕間の物語[編集 | ソースを編集]
- 「ほら、膝を貸してあげるわ。」
「さあ、あなたの話を――聞かせて、ね?」 - 自身の幕間の物語『メルトダウン・ラヴァー』で見られる、魔性の女性の十八番。たとえその前に戦い、負かした相手であってもすぐに虜にしてみせる。
- マシュはその手管に素直に舌を巻いたが、「坊や。いい子でちゅね~」と相手の趣味の幼児プレイに合わせ始めた時点で慌ててストップを掛けに行った。
- 「王様なんて、私の経験から考えると一番楽よ」
「だって王様って国の一番なんでしょう? だから、世界で一番癒しを欲しがるのよ。」
「もし欲しがらないとすれば、民のために……あるいは神のために全てを捧げるような人か、
さもなくば民が全てを捧げると理解している暴君かしら。」 - 同上。王様相手の諜報は難しくないかと危惧するマシュに、マタ・ハリはむしろ一番簡単だと答える。
- 王は孤高であるが故に、誰よりも癒しを求めるというのはある意味筋が通っていると言えよう。また、王の寂しさに付け入るというのは、悪女の基本でもある。
- 「ほら、この目を見て下さらない? 私の目は、太陽」
「陽の目を持つ女――それが、私の名前よ。さあ、全てを告白しなさい」 - 同上。たとえ王であっても、全てを告白させる「陽の目」。数多の人間を虜にした彼女の目に抗しきれる人間は稀であろう。
本編[編集 | ソースを編集]
- 「勤勉な紛い物が、怠惰な本物を超えることはままあるわ。」
- 『異端なるセイレム』より。
- マシュー・ホプキンスによる魔女狩りの一部始終に対してのコメント。娼婦、スパイとして「演じる」ことに一家言ある故か、他の面々が史実に伝わるホプキンスの人物像との乖離に違和感を示す中で一人だけ違った観点からある程度の納得を持って事実を受け入れていた。後に判明するホプキンスの動機や行動原理を一部言い当てたともいえる発言で、彼女の観察力の高さが窺える。
- あらゆる宝具の原典たる「本物」に投影された「偽物」が敵わないなどという道理はない、という『Fate/stay night』の一幕を思い起こさせる発言でもあるほか、Fateシリーズに限らなくとも所謂「本物を超えていく偽物」とは、時折アニメやゲーム、漫画等のサブカルチャーにおいて見られるシチュエーションである。
- 「これでも私、セイレムの殿方全員を平等に愛しておりますので。」
- 公演後に言い寄ってきた男が、自分になびかなかった腹いせに難癖をつけてきたのを軽くいなしての一言。こんなことを白昼から憚らず口にするあたり、悪女の面目躍如といったところか。
- この一件が原因となってセイレムでの彼女は窮地に立たされることになってしまうのも、悪女らしい顛末ではあるのかもしれない。
- 「きっと私は、生まれついての役者だった。」
- 回想の中の自分自身に向けた言葉。「陽の眼を持つ女」という名はおろか、品位ある女性ですらないと自身の出生を振り返っており、それらの称号を演じることで生きてきた自分を指して「役者」と評している。
- 「私は、その時はじめて、心の底から人を憎み、殺してやりたいとすら思った……。」
- 「一度は愛したはずのあの人を。愚かにも愛してしまったからこそ。」
- 「――そう。心の底では何度だって殺していたのだ……。」
- 生前の夫であるルドルフとの関係を振り返り、息子が亡くなった直後の様子を回想している。それは影を落とさないはずの太陽に潜む、決して知られることのない影であった。
イベント[編集 | ソースを編集]
- 「困ったわねぇ。酔った勢いを利用して、既成事実が作れなくなっちゃうわ……。チラッ」
- 2016年クリスマスイベント『2代目はオルタちゃん』より。ジャンヌ・ダルク・サンタ・オルタ・リリィから断酒薬を飲まされてしまい、自分の特技(?)が封じられた事をボヤきつつ主人公に流し目を送る。赤面する主人公にマシュが焼き餅を焼いたのは、言うまでもない。
- 「欲しいものはたくさんあるけど、やっぱり何よりあなたの愛が欲しいわね、マスター」
- チョコレートに添えられたメッセージの内容。欲するものはあれど、マスターからの愛を最も必要している。それは、彼女が生前、手にすることができなかったモノなのかもしれない。
- 「私にも……きっとどこかに、聖杯を使ってレベル100にしてくれるマスターがいるはず……」
- 期間限定イベント『オール・ザ・ステイツメン! ~マンガで分かる合衆国開拓史~』より。バニヤンを励ましつつメタ発言を述べて消滅する。
やはりリヨ系イベント。 - 割と「望みは薄いけど……」的なニュアンスで言っているが、彼女はアタッカーとしてはともかくサポーターとしては極めて優秀なため、(レベル100までいくかどうかはともかく)聖杯転臨しているマスターはそう珍しくなかったりする。
- 「しょうがないわよ、男の子だもの」
- 期間限定イベント『徳川廻天迷宮 大奥』より。
- 敵方である松平信綱がカーマの分身を侍らせて悦に入っている姿を見、乳母代わりであった春日局が「息子同然に育てた子のそんな言葉は聞きたくない」と憤慨したことに対して。彼女らしいといえばらしい物言いであり、同イベント内ではそれ以前にも春日局が家光将軍の艶本を整頓してしまった一件に対し「そういう教育は難しい」などいち母親としてのコメントをしているのだが、とはいえ彼女の享年や英霊としての容姿、精神からしてもこの時の信綱は彼女と同世代ないし年上である。知恵伊豆さえも「男の子」とは、相変わらずなかなかのママっぷりである。
- 「愛は人を幸福にするけど、不幸にもする、っていうことなのかしらね……。納得するしかないわ」
- 同上。
- カーマとマーラという神性の二面性を「愛という同一のものを善と悪の片面で捉えたに過ぎない」とするカーマの言葉を聞いて。幸福な愛を求めながら生涯手にできず、それ故に不幸のまま没した彼女にはなかなか重い言葉だった模様。
- 「マスター! 私に掴まってていいから、気持ちが悪かったら、私に吐いてしまってもいいから!
どうか、お願い、折れないで! あなたである事だけは、忘れないで……!」 - 同上。
- カーマにより彼女の愛に溺れるだけの存在へと堕とされそうになる主人公を繋ぎとめようとした際の発言。普段はおおらかで茶目っ気も見せ、周囲が慌てる中でも落ち着いて振る舞う彼女がここまで切羽詰まった様子を見せるのは珍しい。文字通りの危機的状況であったことももちろんだが、マスターの人間性を尊いものと感じていることが窺い知れる言葉。
- 「愛するって行為を独り占めされちゃったら困るわねぇ。私もその関係で英霊になっちゃったみたいなものだし。
ま、それが本当の愛だったかどうかは内緒だけどね?」 - 同上。
- カーマの「愛は自分が全人類に与えるだけでよい」という発言に対して。娼婦としてかスパイとしてか、多くの相手に愛を囁き、また囁かれてきた彼女だったが、この言葉を発しながらいつものお茶目な笑顔を取り戻している。愛というものに複雑な思いを抱える彼女ではあるが、それが故に英霊となりこの戦いに参戦していることを決して嘆いてはいない様子。
- 「うふふ。はーい、ママン」
- 同上。
- 事態収拾後、活躍したサーヴァント達へ料理を振る舞おうとするブーディカに後ろから抱き着くという珍しく甘えた言動に対し「料理中に後ろから飛びつくのは危ない」とやんわり注意されていた。包丁を持っていないことは確認していた、と言い訳しつつも素直に頷いており、一連の騒動で春日局という「徳川の母」とでもいうべき存在に接していたためか人肌恋しくなっていたのかもしれない。
- 「甘やかしてあげる」というセリフもあった彼女が、子供のように他者に甘える貴重なワンシーンである。
- 一方「ライダークラスであるブーディカに向かって背後から抱き着くアサシンクラスのマタ・ハリ」という構図は、相性的にはブーディカ側が圧倒的に不利かつ危険な状況であるため、ブーディカはその辺りの危機感も感じていたのかもしれない。
メモ[編集 | ソースを編集]
- 一部ファンからは「ママ」と呼ばれる。自身の幕間の物語の幼児プレイが発端なのだが………どうしてこうなった。
- なお彼女自身は子供を二人産んでおり、母親ではある。
- 本人も自覚している通り戦闘能力は非常に低く、『Grand Order』のゲーム中においても設定通りステータスが全サーヴァント中最低ランクでクラススキルすら所持していない。その分、汎用性の高い宝具を始め相手を妨害する術に長けている。
- 特にスキル「ダブルクロス」は、敵にスキル封印状態を付与できる。回避や無敵といった厄介な強化を張る敵に対して有用な他、人理焼却の黒幕に対して非常に有効。戦闘面では活躍させ辛い彼女を輝かせられる数少ない場面なので、育っているマスターは連れていってみるのも一興。
- 戦闘時には、特にそういう能力、技術や逸話を持っている様子はないが、肉弾戦等は行わず一貫して魔力の塊のようなものを放って攻撃する。
今作にはそういう人たくさんいるが - Fateシリーズ初となる現代戦争に関わった英霊にして初の職業娼婦の英霊。
- 職業娼婦のキャラクターとしては六導玲霞が既に存在している。
- 生きたのは1876~1917年と、1864~1934年の李書文、1856~1943年のニコラ・テスラに次ぐ20世紀に活躍した英霊。長らく、生年では最も近代となる存在であったが、1901~1918年のアナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ登場により第2位となった。
- 近代に産まれた英霊なので、数少ない「生前の姿が写真として残っている」英霊でもある。
- 宝具『陽の眼を持つ女』の魅了効果は設定通り男女を問わないため、男だけ、女だけが対象の他の魅了系サーヴァント達と比べると汎用性に富む(ちなみにマタ・ハリの持つもう一つの「魅了」手段であるスキル「魅了」の効果に関しては男性のみが対象)。
- ポール・バニヤン実装までは女性陣唯一の☆1(更に言えば☆2以下)サーヴァントであったが、後にシャルロット・コルデーが恒常かつ☆1の女性サーヴァントとして実装されたため、恒常召喚できるサーヴァント側でも唯一ではなくなっている。
話題まとめ[編集 | ソースを編集]
- 歴史関連
- 女スパイの代名詞となっているマタ・ハリだが、実の所、彼女が本格的なスパイ活動を行った証拠は一切無い。高級娼婦なので多くのドイツ軍人及びフランス軍人とベッドを共にしたのは確かだが、そこで聞いた話だけでスパイ活動が出来るかと言えば疑問が残る。
- 1917年当時、フランス軍の士気はニヴェル攻勢[注 1]の失敗で極端に低下しており、フランス軍にとって士気の回復は急務であった。その為のスケープゴートとしてマタ・ハリが選ばれ、ありもしないスパイ容疑をでっち上げて銃殺刑にしたと言われている。
- 処刑された時の状況には様々な逸話があり、銃殺隊は美貌に惑わされないよう目隠しをしたとか、銃殺前に兵士たちに投げキスをした、あるいは銃殺直前にコートの前をはだけて全裸で銃殺されたとも言われている。
- 余談だが、第2次世界大戦中、ナチス・ドイツ親衛隊の情報部「SD」はベルリンにあった高級娼館「サロン・キティ」で娼婦達をスパイに仕立て上げてスパイ活動を行ったと言われるが、こちらも大した成果はなかったようである。
脚注[編集 | ソースを編集]
注釈[編集 | ソースを編集]
- ↑ 第1次世界大戦に行われた攻勢の1つで、1917年4月16日に開始。指揮官のロベール・ニヴェル将軍から名前が取られている。将軍は48時間で勝利すると豪語したが、結果は大失敗。以後、フランス軍では大規模な抗命事件や軍規違反が多発する事となる。
出典[編集 | ソースを編集]