時計塔
概要[編集 | ソースを編集]
クロックタワー。魔術協会における三大部門の一角。ロンドンに拠点を置き、時代に適応し、人類史と共に魔術を積み上げる事を是とした魔術師たち。西暦以後の魔術師たちにとって中心とも言える巨大学院。世界に於ける神秘を解き明かす巨大学府。
三大部門の中では最も新しく、設立は西暦元年。現在は魔術協会総本部とされ、魔術世界における最大勢力。21世紀において魔術協会と言えばロンドンの時計塔を示す。しかし、時計塔が本部となって以後、他の二つとの交流は途絶えているらしい。
歴史[編集 | ソースを編集]
設立[編集 | ソースを編集]
- 西暦の開始と前後して、神代は完全に終了した。しかし、ソロモン王の弟子の一人が「学問として神秘を伝えるのだ」と、ひとつの学園を設立した。
- 以後は各地に多くの賛同者や門徒を増やし、多くの魔術都市を造るも、聖堂教会との対立で次々と閉鎖された。六世紀頃に一部の魔術師達がブリテン島に本部をおき後に霊墓アルビオンが発掘された。これにより多くの魔術師や資産家が集まりだしたため、ロンドンに作られた時計塔に機能が集中することになった。
君主制度の形成[編集 | ソースを編集]
- そして十一世紀頃に天才児バルトメロイが登場し、貴族階級の魔術師、ロードの下地が作られ、十三世紀頃には、君主制度が完成し、君主の席を持つ十二家が定められる。また、この頃になると魔術協会と言えば、ロンドンにある始まりにして最高の学府・時計塔を指している。
現代魔術科の新設[編集 | ソースを編集]
派閥形成[編集 | ソースを編集]
- 時計塔に所属する魔術師一族は貴族主義、民主主義、中立主義の三つに分かれて争っている。
- 三つの派閥に別れてしまった理由は遡ること十九世紀頃に起きた産業革命が原因である。無論産業革命は魔術世界にとっても痛手ではあったが、知識、技術がより複雑になるのはよいことであるし、「単一の世界観」で勢力を増す聖堂教会への攻撃になるので後押しすらした。このとき産業革命をよしとするかしないかの内部争いが、後に貴族主義と民主主義の派閥争いに発展していくのである。
- 二十一世紀現在、時計塔の組織内部は貴族主義派を始めとした権威主義の温床で完全に腐敗しており、フラガのような新興の名門が座る(幹部の)椅子は何世紀も前から存在すらしない。教育機関においてもそれは同様で、講師・生徒ともに血統の強さを重視する傾向が非常に強い。血統を重視しない派閥も存在するが、派閥間の激しい権力闘争を招くだけの結果となっており、組織の正常化にはほど遠いのが実情。
立地・施設[編集 | ソースを編集]
学園都市[編集 | ソースを編集]
時計塔は心臓部分であるロンドンと、ロンドンを囲む様に作られた複数の都市で構成されている。時計塔発祥の地はロンドン本部で、発祥から数百年後に規模が大きくなったため施設を増やした。それがロンドンを中心にしてロンドン郊外に点在する各学術都市。(全体基礎科以外の11学科が独立した学園都市として、ロンドン近郊にちりばめられている。)「ロンドン郊外に位置する中世と近代の入り混じった街、四十を超える学生寮(カレッジ)と百を超える学術棟と、そこに住む人々を潤す商業で成り立つ」という巨大な学園都市。
- ロクスロート
- 考古学科の系列学園街。
- スラー
- 現代魔術科の系列学園街
本拠地[編集 | ソースを編集]
リージェントパークからウェストミンスターにかけて、大英博物館の地下を本拠地としており、入り口は大英博物館にある。工房はほとんどは地下にあり、後述するように下へ行けばいくほど狂気度が増すダンジョンと化しているとか。重要な書類庫の類は相当に頑丈な封印など魔術で守られている。書庫の扉からは魔力を感じ取れる。蔵書には特殊で厳重な魔術が仕掛けられていて、本を持ったまま扉をくぐれず書庫の外には持ち出せない。
第一科(全体基礎科)および五つの大教室と七十の小教室を擁するメイン校舎となっている。
橋の底[編集 | ソースを編集]
博物館の最深部には封印指定をされた者を閉じ込める『橋の底』と呼ばれる特別区画があり、封印指定された魔術師たちが幽閉されている。
霊墓アルビオン[編集 | ソースを編集]
時計塔の地下に広がる広大な迷宮。詳細は個別ページを参照。
支部[編集 | ソースを編集]
時計塔がヨーロッパ各地とそれ以外の地域にも持つ施設。本部であるロンドンは学部ごとに衛星都市を持つが、魔術師人口の少ない地域では、勢力の強い学部のみが持つ。
- シンガポール支部
- 世界中にある時計塔の支部の一つ。地下鉄の駅に隠された入り口がある。地下には特許の使用を確認するために霊脈と接続した限定型魔術礼装・観測球ルクスカルタが設置されている。
- モナコ支部
- 人口が極端に少ない国であるため、学院というよりも、魔術師の交流の場としての役割が大きい。
- 秋葉原支部
- ドラマCD『アーネンエルベの一日』では存在が言及されているが、ロード・エルメロイⅡ世の冒険では秋葉原に支部は存在していない。
人理継続保障機関フィニス・カルデア[編集 | ソースを編集]
ロードの一角であるアニムスフィア家が運営する組織。所在地は南極。詳細は個別ページを参照。
海洋油田基地セラフィックス[編集 | ソースを編集]
アニムスフィア家所有の海洋油田基地。所在地は北海。詳細は個別ページを参照。
組織構成[編集 | ソースを編集]
君主(ロード)[編集 | ソースを編集]
- 各学部を統括する学部長を「君主(ロード)」と呼ぶ。
また「ロード」は、学部長とは別に、時計塔を束ねる貴族を指す呼称でもある。大貴族が三家(バルトメロイ、トランベリオ、バリュエレータ)、親族が二十家ほど存在する彼らは表の世界でも名門貴族として地位を得ている。貴族たちの歴史は最短でも五百年以上、最長に至っては二千年を超える。
学部[編集 | ソースを編集]
- 時計塔には十二の学部が存在する。十二の君主(ロード)が管理する十二の深淵。時計塔内は必修である「全体基礎」──魔術全体の共通常識、類感魔術と感染魔術、地脈、マナ学など──を第一とした十二の学部に分けられ、以下「個体基礎」「降霊」「鉱石」「動物」「伝承」「植物」「天体」「創造」「呪詛」「考古学」「現代魔術論」の十二の研究方針。十二の学部それぞれが独自の権力、独自の自治区画を持ち、十二人の君主(ロード)に管理されている。
- 十三個目の項目として、政治家を志すための「法政」があるが、十二の学部にはカウントされない。詳細は法政科の個別ページを参照。
- 学部数が十三であるにも関わらずロードの人数が十二人であるのは、メルアステア家が二つの学部のロードを勤めているため。
学部間の関係[編集 | ソースを編集]
- 学部に属するカレッジごとの結束は固く、余所者が自分たちのテリトリーに入ろうものなら個人間の諍いからカレッジ間の抗争へと発展することもしばしば。尤も学部ごとの特色というものもあり、選民思想の権化じみたバルトメロイが君臨するカレッジならば私設憲兵が外部からの侵入者を取り締まるほどに排他的であったり、考古学部のような権力闘争とは縁遠いカレッジでは純粋に学問のみを追求する落ち着いた雰囲気であったりと、程度の差はある。
派閥[編集 | ソースを編集]
- このように各学部には方針や主義の違いがあり、時計塔の派閥はおおまかに三つに分かれている。
- 一つ目は血統を重視する『貴族主義派』。筆頭は三大貴族のバルトメロイ(法政科)で、他にガイウスリンク、アニムスフィアなど。立場上はエルメロイ(現代魔術科)もここに含まれる。
- 二つ目は血統で劣っても才能ある若者を取り入れるべきという『民主主義派』。筆頭は三大貴族のトランベリオ。同じく三大貴族のバリュエレータ、他にエーデルフェルトなどもこの派閥。
- 最後の三つ目は、派閥争い自体に興味を持たず研究を優先する『中立派』。派閥としての纏まりは弱いが一応の筆頭はメルアステアで、他にブリシサン(伝承科)、ジグマリエ(呪詛科)など。
君主+学科一覧[編集 | ソースを編集]
- 君主の十二家+一の学科については以下の通り。
- それぞれの学科の呼び名は、学科を作り上げた創始者の名前を取ったのがほとんどだが、動物科に関しては始祖が不明であり、キメラと呼ばれている。
- また、第四次聖杯戦争に伴うエルメロイの没落から、メルアステアは現在ふたつの学科を取り仕切っている。
- 降霊科の下位組織である召喚科なども存在し、学部長の座も存在してはいるが、ロードには該当しない。
学部番号 | 学部名 | 別名 | 君主(ロード) | 派閥 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
一 | 全体基礎科 | ミスティール | マグダネル・トランベリオ・エルロッド | 民主主義派 | 三大貴族。 民主主義筆頭。 |
二 | 個体基礎科 | ソロネア | 中立派 | ||
三 | 降霊科 | ユリフィス | ルフレウス・ヌァザレ・ユリフィス ロッコ・ベルフェバン(代理) |
貴族主義派 | 降霊科の学部長は代々分家であるソフィアリから選ばれ、正式に君主の位に就いたのち本家・ユリフィスの養子に入ることとなっている |
四 | 鉱石科 | キシュア | ケイネス・エルメロイ・アーチボルト →メルアステア |
貴族主義派 →中立派 |
ケイネスの死後、メルアステア派が就任。 |
五 | 動物科 | キメラ | ガイウスリンク | 貴族主義派 | バルトメロイの傀儡である家系 |
六 | 伝承科 | ブリシサン | ブリシサン | 中立派 | 時計塔設立時から最も”生徒の少ない”科目でこの世ならざる遺物を扱う学長直属の異端学問 |
七 | 植物科 | ユミナ | アーシェロット | 貴族主義派 | |
八 | 天体科 | アニムスフィア | マリスビリー・アニムスフィア | 貴族主義派 | 『Fate/Grand Order』ではオルガマリーが当主 |
九 | 創造科 | バリュエ | イノライ・バリュエレータ・アトロホルム | 民主主義派 | 三大貴族。 |
十 | 呪詛科 | ジグマリエ | 中立派 | ||
十一 | 考古学科 | アステア | カルマグリフ・メルアステア・ドリューク | 中立派 | 中立主義筆頭。 鉱石科と兼任。 |
十二 | 現代魔術科 | ノーリッジ | ロード・エルメロイⅡ世 | 貴族主義派 | エルメロイⅡ世の先代学部長はドクター・ハートレス |
十三 | 法政科 | バルトメロイ・ローレライ | 貴族主義派 | 三大貴族。 貴族主義筆頭。 |
※時期による変動あり
学科に所属していない下部組織[編集 | ソースを編集]
制度一覧[編集 | ソースを編集]
階位[編集 | ソースを編集]
時計塔に所属する魔術師は魔術の実力に応じて階位が与えられる。詳細は個別ページを参照。
封印指定[編集 | ソースを編集]
希少能力を持つ魔術師に与えられるもの。時計塔最古の教室、秘儀裁示局・天文台カリオンによって発令される。希少な能力が永久に失われることを防ぐべく、対象の魔術師を保護という名目で幽閉する。言い換えれば封印する。詳細は個別ページを参照。
教育制度[編集 | ソースを編集]
たいていの魔術師は全体基礎を五年ほど学び、その後に各自の家が受け継いできた魔術特性に沿う学部へと進み、その補佐、発展のためのサブとして他の学部にも籍を置くのが常道である。ただし、同じ学部の中でも更に課程により細分化されるため、自分と全く同じ構成の課程を履修する魔術師と出会う確率は稀であるらしい。また、エルメロイ教室の場合は原則4年で卒業であり、学科や教室によって違いがある。
講師として確認されている限りでは、主任講師、一級~三級講師など種類がある模様。
従者・弟子[編集 | ソースを編集]
名門魔術師の嫡子が時計塔に通う場合、従者や弟子を側におき、共に時計塔で学ぶことが出来る。ただし三年の期限付きで、期限を過ぎたものは時計塔から去らなければならないが、審査に合格すれば、正式に入学することも出来る。
特許制度[編集 | ソースを編集]
時計塔所属の魔術師は魔術式を特許として登録できる。登録された魔術式が使用された場合、登録者と時計塔はそれぞれ対価となる金額を徴収できるようになっている。時計塔のメイン収入源の一つ。
- 徴収方法
時計塔の地下にある天文台(天文台カリオンであるのかは明言されていない)にある霊脈と接続された魔術礼装によって、登録された魔術式の発動を確認している。この礼装の劣化版を世界各地の時計塔支部に設置することで世界の土地の7~8割ほどでは魔術利権を正当に取り締まれるようになっている。
冠位決議[編集 | ソースを編集]
重要な議題に対して、霊墓アルビオンで開かれる会議。参加者はロードかその代理に限られるが、参加率は高くない。
所属魔術師[編集 | ソースを編集]
院長・学部長[編集 | ソースを編集]
- ブリシサン
- 学院長にして伝承科学部長であり、伝承科の設立者。ソロモン王の弟子の一人であり、ソロモン王の死後神代が終わり神秘の実践(大気中の魔力)が薄れていく際に「学問として神秘を伝えるのだ」と、ひとつの学院を設立し以後は各地に多くの賛同者や門徒を増やし多くの魔術都市を作るなど、魔術世界に神代の頃の活気を取り戻すために仲間たちと精力的に活動したという。また、ソロモン王から禁忌の中の禁忌とされる『伝承』を預かっているらしい。
- 時計塔設立から未だにその座にあり続けており、少なくともソロモン王が死亡したのが紀元前931年であるため三千年近く生きている。しかし、現在は時計塔の中心部に引きこもって幾星霜、滅多に姿を見せないらしい。
- バルトメロイ・ローレライ
- 十二人のロードの一人、ロード・バルトメロイ。法政科学部長。時計塔創設時より続く名門、バルトメロイの当主であり、時計塔の院長補佐にして現・魔導元帥。
- ケイネス・エルメロイ・アーチボルト
- 十二人のロードの一人、ロード・エルメロイ。エルメロイ学派の長にして鉱石科学部長。階位は『色位』。その多才ゆえに他学部である降霊科の講師も務めていた。第四次聖杯戦争で死亡。
- ロード・エルメロイⅡ世
- 十二人のロードの一人。現代魔術科学部長。階位は『祭位』。ケイネスの死後、とある経緯によりアーチボルト家当主からエルメロイ学派を託された講師。
- 魔術師としての実力こそ凡庸であるものの、指導者としては極めて優秀であり、輩出された弟子が全員十年以内に『典位』以上を取得している。更にそのうち数名は最高位の『王冠』に至るのではないかとまで噂されている。
- 「プロフェッサー・カリスマ」「マスター・V」「絶対領域マジシャン先生」「グレートビッグベン☆ロンドンスター」「マギカ・ディスクロージャー」「女生徒が選ぶ時計塔で一番抱かれたい男」など数々の渾名を持つ。
- イノライ・バリュエレータ・アトロホルム
- 十二人のロードの一人、ロード・バリュエレータ。創造科学部長。
- 芸術を愛し、サブカルチャーなどの新しい価値をも柔軟に取り入れる快活な老婦人だが、同時に権力と深く親しみ陰謀を趣味的に弄ぶ性質の人物でもある。
- マグダネル・トランベリオ・エルロッド
- 十二人のロードの一人、ロード・トランベリオ。全体基礎科学部長。
- 民主主義派の筆頭であり、筋肉質で大柄な体躯を仕立ての良いスーツに包んだ、魔術師というよりは政治家のような印象の人物。
- 愛多き人物でもあり、数名以上の妻と十人以上の娘を持つ。
- ルフレウス・ヌァザレ・ユリフィス
- 十二人のロードの一人、ロード・ユリフィス。降霊科の学部長。階位は『色位』。
- 貴族主義派の重鎮であり、旧世代の魔術師の典型のような人物。エルメロイⅡ世のような新世代の魔術師や貴族であっても非主流派の者に対しては、表面的な礼儀すら必要ないと見下している。実子であるブラムやソラウと姓が異なるのは、分家であるソフィアリ家の中からユリフィスの後継者を選ぶという慣習のため。
- 『Fate/strange Fake』作中ではブラムを初めとした降霊科有力陣と世界各地の霊地巡りに出ており、ロッコにロード代理を任せている。
- ロッコ・ベルフェバン
- 降霊科の下位学部である召喚科学部長。『Fate/strange Fake』の時点では降霊学部長が長期の特命により時計塔を離れている間ロードの座を代行している。既に在任50年を過ぎているとも噂される矮躯の老人。
- 十二人のロードのうちでは守旧派の代表格と見なされている。
- マリスビリー・アニムスフィア
- 十二のロードの一人。天体科学部長。
- カルマグリフ・メルアステア・ドリューク
- 十二のロードの一人。もともと考古科学部長であったが、ロード・エルメロイが死亡した直後のいざこざの間に鉱石科を手に入れ二学部を管理するロードとなった。
- ロード・アーシェロット
- 十二のロードの一人。植物科学部長。流行りものに目がないらしい。おそらく、メイ・リデル・アーシェロットの血縁者。
- ドクター・ハートレス
- 現代魔術科の先代学部長。ノーリッジの養子の一人。かつて妖精に心臓を盗まれた人間であるため、メイン十二科の学部長の中では唯一ロードではないにもかかわらずその神秘は時計塔の中でも恐れられていた。
講師等の運営陣[編集 | ソースを編集]
- ブラム・ヌァザレ・ソフィアリ
- 一級講師。降霊科学部長、ロード・ユリフィスの嫡男であり、次期学部長の座を約束されている貴公子。
- ダーニック・プレストーン
- 二級講師として元素変換を教えていたが、本領は政治的闘争の手腕にあり、講師としての評価は低い。本来の階位は『色位』だが、『Fate/Apocrypha』の世界では特殊な事情により『冠位』となっている。
- 後に、ユグドミレニア一族を挙げての大規模な離反を行う。
- フラウロス
- 時計塔十一科(考古学部)ロクスロート研究棟館長。冠位指定(グランドオーダー)を授けられた名門の嫡子。若いころは弱冠二十歳で『祭位』に到達した神童と呼ばれていた。
- 蒼崎姉妹とは古い友人であった。姉妹に「私は死んだ、私は殺されるだろうから後始末を頼む」という奇怪な遺書を送り、後日殺害される。
- フィーンド・ヴォル・センベルン
- 新鋭の一級講師。その身柄の確保がユグドミレニア残党にとって有利なカードとなる程度には期待されているらしい。
- 化野菱理
- 法政科に所属する魔術師。踝まで届く黒髪に友禅の振袖、魔眼殺しの眼鏡が特徴的な美女。
- オルガマリー・アニムスフィア
- 天体科のロードを務めるアニムスフィア家の女性。
- 『Fate/Grand Order』では3年前に死去した父の跡を継ぎ、アニムスフィア家の当主及び時計塔が出資をしている「人理保障機関カルデア」の所長を務めている。
- シャルダン
- エルメロイ教室に所属する老齢の二級講師。ロード・エルメロイⅡ世が公務などで不在の折には責任者代理を務めている。
- かつてウェイバー・ベルベットが没落したエルメロイ教室を立て直した際、引退していたり、派閥抗争に敗れて放逐されたりなどで野にある講師たちに頭を下げて登壇してもらったという経緯があり、彼もそのうちの一人。
- 学生たちやエルメロイⅡ世からは「シャルダン翁」と呼ばれている。
- ウィルズ・ペラム・コドリントン
- 降霊科に所属する一級講師。彼を愛して交際を持ちたがる女性も多いが、その全てを断っている。
- アンセス・グローチェスター
- 動物科に所属する主任講師(Principal Professer)。下記のグルドアの逮捕状に署名しているため、動物科でもそれなりの地位にいると思われる。
- ディンベルグ卿
- 全体基礎科の重鎮だった人物。エルメロイ教室の立ち上げ直後に客員講師を務めた事もある。
- ロード・エルメロイⅡ世とグレイが出会った頃に死亡している。
封印指定執行者等[編集 | ソースを編集]
- ミリョネカリオン
- 封印指定総与。詳細不明。特性は「繁栄」。
- バゼット・フラガ・マクレミッツ
- 封印指定の執行者。当代では執行者最強の一角とされる。階位は『祭位』。
- フォルテ
- 協会屈指と言われる風使いにして、剣士。
- 封印指定の執行や、奪われた魔術書の奪還といった荒事を担当する。
エルメロイ教室[編集 | ソースを編集]
現代魔術科のロード・エルメロイⅡ世が受け持つ教室。
詳細は「エルメロイ教室」を参照。
所属者[編集 | ソースを編集]
- 遠坂凛
- 『stay night』のED後所属。のちに「鉱石学科の災厄」の片割れとなる。
- ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト
- 「鉱石学科の災厄」のもう一人。
- フラット・エスカルドス
- 『Fake』時点での教室最古参の学生。偽りの聖杯戦争に参加する。
- グレイ
- 正確には魔術師ではないが、ロード・エルメロイⅡ世の内弟子という形で在籍している。
- スヴィン・グラシュエート
- 『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』時における教室最古参の学生。階位は『典位』。
- イヴェット・L・レーマン
- メルアステア派から教室へと送り込まれたスパイ。
- カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア / カウレス・フォルヴェッジ
- ユグドミレニアの反乱の戦後処理の一環として、実質上の人質のような形で時計塔に入学。その後教室に所属する。
ユグドミレニアが存在しないFate正史においても魔術師の道を捨て出奔した姉に代わって入学、エルメロイⅡ世の指導を受けることとなる。 - ヴェルナー・シザームンド
- 「蝶魔術の後継者」の異名と上級階位を持つ。おそらく、オルロック・シザームンドの血縁者。
- ローランド・ベルジンスキー、オルグ・ラム、ラディア・ペンテル、ナジカ・ペンテル
- 若手ながら全員が上級階位持ちの魔術師。『Apocrypha』に登場する赤のマスターたちの親族。
- フェズグラム・ヴォル・センベルン
- 若手ながら上級階位持ちの魔術師。『Apocrypha』に登場するフィーンド・ヴォル・センベルンの息子であり、講師として教鞭をとる立場でもある。
- 沙条綾香 (氷室の天地)
- 『氷室の天地 Fate/school life』『Fake』の世界では一時的に在籍していた。
- メアリ・リル・ファーゴ
- 天体科のロードであるアニムスフィアに連なるファーゴ家の魔術師。
- 一時期エルメロイ教室に在籍しており、フラットとスヴィンが所属した年に卒業し、OGとなった。
元学生[編集 | ソースを編集]
- 蒼崎橙子
- 渡英した後、時計塔に所属。幻の『冠位』取得者。封印指定を受け逃亡。
- 『Fate/stay night』系列の世界においては後に封印指定を解除されるが、時計塔には戻らずフリーの魔術師として活動している。
- コルネリウス・アルバ
- 蒼崎橙子と同期にて学ぶ。
- 荒耶宗蓮
- 蒼崎橙子と同期にて学ぶ。その度を越えた姿勢を危険視した師から破門された。
- フィオレ・フォルヴェッジ・ユグドミレニア
- 降霊術と人体工学に天才的な才能を持つ少女。
- 『Fate/Apocrypha』ではとりたてて協会に不満などなかったのだが、ダーニックに引っ張り込まれる形で離反することになってしまった。
- ユグドミレニアが存在しない『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』では魔術世界そのものと縁を切ったため、最初から在籍していない。
- ゴルドルフ・ムジーク
- 法政科を出ている。『Fate/strange Fake』の世界ではその時点でも法政科に所属している模様。
- バルザーン
- 元の所属は不明だが、時計塔での扱いに不満を覚えて彼らを見返すべく出奔した。
- クロウ、キャルグ・イスレッド、ジョレク・クルダイス、ゲセルツ・トールマン、アシェアラ・ミストレス
- 時計塔の地下に広がる迷宮「霊墓アルビオン」からの「生還者」。地上に出た後はドクター・ハートレスの保護下で現代魔術科に学び、それぞれの進路に進んだ。
- キャルグとアシェアラは秘骸解剖局の職員となり、現代魔術科に残ったクロウ、フリーランスとなったゲセルツ、クルダイス家の養子として迎えられたジョレクは現在行方不明。
- 獅子劫界離
- おそらく降霊科に所属していたと思われる。学生時代は現在の姿からは想像もつかないほど真面目で、いくつも伝説を残していたとか。
- ジャンマリオ・スピネッラ
- 所属は不明だが、学生時代は獅子劫と「時計塔で一番抱かれたい男ランキング」の調査で知り合って以来、いろいろとやっていたとのこと。
その他[編集 | ソースを編集]
- キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ
- 魔法使い。元・魔導元帥。いまでもたまにふらっと顔を出す。
- ソロモンの弟子の一人であり、その名と魔術から鉱石科の創設者と思われる。
- 蒼崎青子
- 魔法使い。基本的に学院に縛られる存在ではないが、協会側から見れば目を離すことが許されない厄介者。
- 時々、協会の依頼で仕事を請けたりもする。姉に協会の自分名義の口座から金をおろされたりしている。
- ユミナ
- 魔法使い。時計塔に所属する魔術師が開位に到達した頃になると知るらしい。
- 植物科の別名と同じ名前であることから学部を作った初代であると思われ、違うとしても何らかの繋がりがあると思われる。
- ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ
- 先代当主ケイネスの横死により没落しかかっていたアーチボルトの家督を継ぎ、立て直した少女。
- 再興に大きく寄与したウェイバー・ベルベットに「ロード・エルメロイ」の名を与えて学派を任せると同時に、自らの下に縛り付けている。
- 「悪霊」ガザミィ
- 封印中の、とある魔術師の異名。協会における厄ネタの一つ。
- ゲリュオン・アッシュボーン
- 「魔術刻印の修復」という特殊な技術を持つ魔術師。故人。
- オルロック・シザームンド
- 「
蝶魔術 」と呼ばれる魔術体系の重鎮。 - ハイネ・イスタリ
- 錬金術の名家イスタリ家の嫡子。一度は魔術の道を棄て、聖堂教会に所属していたが実家の事情により引き戻された過去を持つ。
- ランガル
- 人形師。人前には常に人形を遠隔操作して出ている。外部調査なども行っている模様。
- ファルデウス・ディオランド
- 上記のランガルの弟子。後に離反し、スノーフィールドにおける「偽りの聖杯戦争」の黒幕として暗躍する。
- アトラム・ガリアスタ
- 生贄を用いてマナを精製する魔術を得意とする中東系の美男子。家名に箔を付ける為に第五次聖杯戦争に参戦する。
- バイロン・バリュエレータ・イゼルマ
- バリュエレータの係累、イゼルマ家の当主。所属は創造科。
- ミック・グラジリエ
- 呪詛科に所属する魔術師。
- マイオ・ブリシサン・クライネルス
- 伝承科に所属する薬師の青年。
- イスロー・セブナン
- 黄金姫と白銀姫のドレスを仕立てた魔術師。
- ペメトレキス
- 所属は不明だが、上記のフィオレと同窓生だったとのこと。
- オーガスタス・ヘンリク・アスプルンド、クラスト・レニー・ウェグナー、バレイア・サイクルフィ、ミザリア・クロウラム
- 『Grand Order』で1部終了後にカルデアの査問に訪れると噂された名だたる魔術師。
- それぞれ創造科、鉱石科、全体基礎科、動物科に所属している。彼らもまた魔術師らしい魔術師である。
- が結局カルデアを訪れることはなかった。
- 『Fake』でもファルデウスが魔術協会と取引して彼らを引き抜こうとした。もっとも、ファルデウス自身は「完全にコントロールを握って裏から操れる」程度のレベルであると見なしている。
- キリシュタリア・ヴォーダイム
- カルデアに所属する天体科出身の魔術師。
- カルデアに移籍したことで時計塔からは離れたが、もし在籍したままなら十三番目の新しい科を創設したに違いないと語られるほどの天才だった。
- オフェリア・ファムルソローネ
- カルデアに所属する降霊科出身の魔術師。
- カドック・ゼムルプス
- カルデアに所属する魔術師。
- 芥ヒナコ
- カルデアに所属する植物科出身の魔術師。ただし経歴に偽装された部分が多く、実際に植物科に在籍していたのかは不明。
- ベリル・ガット
- カルデアに所属する植物科出身の魔術師。
- デイビット・ゼム・ヴォイド
- カルデアに所属する伝承科を追放された魔術師。
- メルヴィン・ウェインズ
- 三大貴族の一角、トランベリオの分家の出の魔術師。
- グルドア・ダヴェナント
- 動物科の重鎮である魔術師。
- ライデンフロース家
- 降霊科のホムンクルス作りの系統。
- ドロテア・コイエット
- 『Fate/Samurai Remnant』世界における慶安四年(1652年)時点で所属している魔術師。
- サラ
- 『Fate/Grand Order』の小説アンソロジーの一章『ロンドン黒死病事件』で言及される元時計塔の魔術師。
- 作中年代ではイングランド王室のメアリー・ブーリンにメイドとして仕えている。
関連組織[編集 | ソースを編集]
- アトラス院、彷徨海
- 魔術協会の三大部門を成す他の二部門。交流はほとんどない。
- 山嶺法廷、螺旋館
- 東洋の思想魔術を扱う組織。
- 聖堂教会
- 神秘を巡り対立する別組織。表向きは不戦協定が結ばれているが、水面下では争いが繰り広げられている。
- パララララ機関
- 神学と魔術の融合を謳う組織。組織の在り方自体が到底認められないため、聖堂教会と協力して叩き潰した。
- スクラディオ・ファミリー
- アメリカに拠点を置くマフィアであり、魔術師を多数囲っている魔術組織でもある。
- 時計塔としては機会があるなら潰したいが、彼らが囲っていた魔術師が野に放たれるリスクやアメリカ合衆国と敵対するリスクから手出しできなくなっている。
- アメリカ合衆国
- 新大陸に存在している国家。
- 魔術組織としては欧州に比べて後進であり、そのせいもあってかあまり強い影響力を及ぼせておらず、上記のスクラディオ・ファミリーに決定的に介入できない要因の一つになっている。
- 遠坂家
- 冬木市の管理者(セカンドオーナー)。数々の魔術特許も持っており、年何千万円という収入がある[出 1]。時臣の「魔術を簡略化する魔術式」の特許料が毎月少額入っており、それが現在の遠坂家の主な収入である[出 2]。
- ユグドミレニア
- 『Fate/Apocrypha』の世界では、オリジナルの冬木の聖杯を手に時計塔に公然と反旗を翻した彼らと全面対決になり、聖杯大戦が引き起こされた。
Fate/Grand Orderにおける時計塔[編集 | ソースを編集]
人理保障機関カルデアを天文科のロードであるアニムスフィア家が仕切っているが、時計塔そのものは特に前面には出てこない。
第一部四章の舞台は1888年のロンドンなので、その関係上、当時の「時計塔」が登場するが、マキリ・ゾォルケン、パラケルスス、バベッジらの襲撃を受けて壊滅している。
ただし、そもそも時計塔の人材はロンドンに集中していないことに加え、ロンドンにいた上位陣も襲撃から早々に逃亡しているため、人類史に影響を与えるほどの被害を受けているわけではないという。
また、地下には様々な厄ネタが封印されているのは上記の設定の通りだが、その中でも一際危険なモノとして登場した悪魔(「第六架空元素」と言いかけていたのでほぼ確定と言ってもよいと思われる)はファヴニールに匹敵するほどの脅威とされており、危険性が伺える。
第一部五章ではアメリカ以外の主要国家が全て滅んでいるため魔術協会自体が存在しないという。
人理修復が果たされたあと、カルデアの査問と人事再編のために人員が送られてくる予定であったが、地理的な手続きの困難さ、ゴルドルフ・ムジークのカルデア一括購入、タマモヴィッチ・コヤンスカヤの暗躍により2017年12月末までずれ込み、カルデア襲撃ないし人理漂白という新たな危機により査問員はカルデアもろとも全滅し、うやむやとなっている。
メモ[編集 | ソースを編集]
- ものの教本によれば、時計塔をつくった院長や、魔導元帥を呼び習わすエルダーなる階級もあったらしいが、一般生徒からすれば伝説にしか残されてない類の話である。
- 君主の十二家のうち頂点はバルトメロイ家でありエルメロイはケイネスの頃は四位だったが、彼の死後十二位に転落している。